住む場所で年収が変わる?

住む場所で、あなたの年収が変わる!?都市別・駅別の収入格差に注目
同じスキルでも、どこに住むかで収入が変わる時代。年収アップに繋がる“イノベーション都市”や、都内で注目のエリアとは?働き方・職場環境・アクセス利便性などから、住まい選びの視点を変える宅建士の実践コラム。

──人生を変える街選びの新基準とは

✔️ 住む街が変われば、人生が変わる?

「なんとなく住んでいる今の街」が、年収・人間関係・子育て環境にまで影響しているとしたら?
近年の統計データや経済調査でも、「住むエリア」がライフスタイルや所得に大きな影響を与えることが裏付けられています。

“住む場所=どう生きたいか”の選択

📊 年収水準が高い街には「循環」がある

エリア平均世帯年収(推定)主な情報源
港区・白金高輪約1,000万円〜東京都総務局「区市町村別世帯年収」データより
中央区・勝どき約900万円〜同上、および三井住友トラスト基礎研究所調査

高年収エリアでは、消費・雇用・教育への支出が活発になり、街全体のクオリティが維持・向上されやすくなります。

📝 参考:東京都都市整備局「都区部における住宅地別平均年収推定」(2023年)

🧠 教育意識の高い街では「知識が伝播」する

エリア特徴データ元
文京区・本郷三丁目国公立・私立名門校の集中地文京区教育白書、学区資料
国立市・国立駅学園都市・私立校への通学圏内東京都教育庁統計

🧠教育水準と世帯年収は正の相関があることが、文部科学省「全国学力・学習状況調査」などからも確認されています。

🏙️ 成長している街には未来がある

【図解:街の成長ステージ】

【衰退エリア】

・人口減少(国勢調査)
・医療・教育施設減少(自治体統計)

【成長エリア】

・企業進出(経済産業省)
・住宅供給増(国土交通省)
・子育て支援強化(各自治体HP)

エリア主な動きデータ元
江東区・豊洲再開発、マンション着工数トップ国土交通省 住宅着工統計
品川区・天王洲スタートアップ誘致、交通再編品川区再開発基本計画

📌 **国土交通省の都市再生整備計画(2024)**によると、再開発エリアは住宅価格・居住者年収ともに上昇傾向。

🕒 通勤時間は「体力の浪費」

通勤時間(片道)年間ロス時間出典
30分約250時間総務省「社会生活基本調査」
60分約500時間同上

👣通勤ストレスや疲労は、生産性や健康状態にも直結すると、**厚生労働省「働き方と健康に関する調査」**でも指摘されています。

🏡 気分が上がる街に住む

エリア評価軸情報元
荻窪・阿佐ヶ谷商店街+自然+教育施設の三拍子LIFULL HOME’S住みやすさ調査
中目黒・下北沢独自カルチャー・公園・感性に訴える街並み住みたい街ランキング 2025(SUUMO)

✔️「街の空気感」は定量化しづらいですが、実際に住んだ人の満足度調査などで顕著な差が出ています。

🏢 大企業が街の価値を変える

エリア主な企業/開発データ元
武蔵小杉NEC、富士通、タワマン多数川崎市都市整備局再開発事業資料
恵比寿サッポロ本社跡地→恵比寿ガーデンプレイス渋谷区再開発年表、東急不動産再開発資料

🧩企業進出により、駅前整備や子育て支援策が強化されるケースも多く、都市価値と暮らしの質の向上が連動します。

🌱 まとめ:「どこに住むか=どう生きたいか」

不動産選びは、ただの「資産運用」ではありません。
そこには人生の質・健康・教育・キャリアといった、多面的な価値が紐づいています。

人生を変える街選びのヒント:

✅ 年収が高まる街には、経済と情報の流れがある
✅ 教育水準の高い街には、自然と学びと交流がある
✅ 成長都市は、資産価値・利便性・子育て支援が整っている
✅ 自分らしい街に住むことは、内面の満足度を高める


📌 参考データ一覧:

  • 東京都都市整備局「都区部における平均世帯年収推定」(2023)
  • 総務省「社会生活基本調査」(令和3年)
  • SUUMO住みたい街ランキング2025(リクルート調査)
  • 国交省「住宅着工統計」(2024年3月)
  • 文部科学省「全国学力・学習状況調査」
  • 経産省「地域未来牽引企業」データベース
  • 各自治体都市整備局・教育委員会資料

再開発が止まる時代に。中野・五反田・津田沼で何が起きているのか?

2025年、中野・五反田・津田沼で再開発が白紙・中断に。墨田区に学ぶ、持続可能なまちの価値づくりとは?

── 宅建士が考える、まちの価値を高める新しい方法とは

再開発=街の価値が上がる。
そんな時代は、もう終わったのかもしれません。

2025年、中野・五反田・津田沼といった都心や近郊の街で、
高層ビルや大規模複合施設を予定していた再開発プロジェクトが次々に中止・延期・白紙になっています。

なぜ今、再開発がうまくいかないのか?
宅建士の視点から、都市づくりの課題と、これからの“まちの価値の育て方”について解説します。

■ 相次ぐ再開発の頓挫。現場で何が起きているのか?

▼ 再開発計画の最新動向(2024〜2025年)

地域再開発対象状況主な要因
東京都品川区五反田TOCビル2024年4月:延期建設費の高騰、オフィス市況の悪化
千葉県習志野市モリシア津田沼2025年5月:事業一時中断施工費の増加、収支採算性の悪化
東京都中野区中野サンプラザ2025年6月:白紙化協定解除、計画見直し要請

これらはすべて、「超高層+複合用途(住宅・商業・業務)」型の大型再開発という共通点を持ちます。
そしてそのどれもが、建設コストの急騰や収益の見通し悪化により、計画通りに進められなくなったのです。

■ 原因は「市場の変化」+「社会構造の転換」

以下の3つが、再開発の頓挫を加速させた大きな要因です。

地球温暖化時代の倫理的課題
建物の解体→建設によるCO₂排出は非常に大きく、再開発が気候変動の加速要因となることが問題視されつつある(出典:国連環境計画 2019)。

建設費の想定外の高騰
ゼネコン各社の見積もりは、2020年比で30〜40%増(出典:日経アーキテクチュア)
資材価格・人件費・原油価格の影響をダイレクトに受け、予算超過が続出。

人口減少とニーズの変化
ファミリー向け住宅や大型商業施設の需要は明らかに減少傾向。
単身高齢者、在宅ワーカー、共働き世帯など「暮らしのスタイル」は多様化。

■ 宅建士が提案したい、これからの「まちの価値の育て方」

街の魅力は、必ずしも「再開発=新築タワー」で生まれるとは限りません。
むしろ今、注目されているのは以下のような“再開発に頼らない”価値づくりです。


✅ 1. 既存建物のリノベーション

再生可能エネルギー導入や断熱強化、用途変更などで既存資産を活かす街づくり。
→ CO₂削減、コスト圧縮、地域の歴史継承に寄与。


✅ 2. 空き家・空き店舗の「点から面へ」活用

個人商店やシェアスペースなど、地元発の取り組みでコミュニティを育てる。
→ 高円寺、谷中、清澄白河などが好例。


✅ 3. 歩きやすい都市空間の整備(ウォーカブル)

大型ビルよりも、回遊できる路地、広場、ベンチ、カフェのある「居場所」の価値。
→ 国土交通省の“ウォーカブル推進自治体”は2023年時点で217を超える。


✅ 4. 小さく始めて、育てていく「編集型まちづくり」

“エリアの顔”を変えるのではなく、“関係性”を深めるアプローチ。
行政、事業者、市民が一体となった段階的な改善が注目されている。

■ 墨田区に学ぶ、“再開発に頼らない”まちづくり

墨田区は、再開発よりも既存資源の活用と、下町の価値継承に力を入れてきたまちです。

▼ 墨田区の現状と取り組み

  • 歴史的な住宅地と町工場が混在するエリアを維持
  • 小規模商店の後継支援や、空き家のリノベーション促進
  • 錦糸町・押上エリアは「ウォーカブル推進地区」に指定
  • 隅田川沿いの公園整備や、ソーシャルグッドな拠点(カフェ・宿泊・シェアスペース)が増加中

墨田区のまちづくりは、高層ビルを建てるよりも、日常の「暮らしの楽しさ」を深める方針
この流れは、今後さらに求められる「持続可能な都市」の形と一致しています。

■ これからの「まちの価値」をどうつくるか?

高層ビルがなくても、魅力的な街はつくれる。
再開発に頼らないまちの価値づくりには、次のような視点が重要です。

視点内容墨田区の実例
① リノベーションで価値再生古い建物を活かし、環境負荷も抑える京島や文花地区での町家改修
② 小商い・地元ビジネス支援住民参加型の経済循環をつくるキラキラ橘商店街の活性化事業
③ 歩きやすい都市設計公園や川沿いを活かした回遊性のある街に隅田川テラスや北十間川沿道の整備
④ コミュニティ拠点の点在子育て・高齢者・観光をつなぐ空間こども食堂・地域カフェの増加

■ 宅建士の立場から:街を“売る”のではなく“育てる”発想へ

不動産は単なる取引対象ではなく、「人の暮らし」と「まちの未来」を支えるもの
特に今のように再開発が進まない時代にこそ、私たち宅建士は、

  • 暮らしの連続性
  • 環境への配慮
  • 地域とのつながり

という**“非物件的価値”**に目を向ける必要があります。

墨田区のように、小さな改善を積み重ねながら、住み続けられる街を育てていく。
それこそが、これからの「選ばれる街」の本質なのかもしれません。

【引用・出典】

  • Yahoo!ニュース(2025年7月)中野サンプラザ再開発の白紙化
  • 国連環境計画「Global Status Report for Buildings and Construction(2019)」
  • 国立社会保障・人口問題研究所「将来人口推計(2023)」
  • 日経アーキテクチュア「建築費指数2024年4月」
  • 墨田区公式サイト(まちづくり基本方針・空き家利活用計画・子育て支援拠点一覧)
  • 国土交通省「ウォーカブル推進自治体一覧2023」
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